10万円金貨の価格推移と現在の価値｜御在位・御即位10万円金貨は今いくら？売り時も解説

10万円金貨とは？｜種類と基本情報

10万円金貨とは、日本で発行された記念金貨のうち、額面が10万円に設定されている金貨を指します。

過去に日本で発行された10万円金貨は、天皇陛下御在位60年記念10万円金貨と天皇陛下御即位記念10万円金貨の2種類です。

天皇陛下御在位60年記念10万円金貨

1986年（昭和61年）・1987年（昭和62年）に、昭和天皇の御在位60年を記念して発行された金貨で、日本で初めての記念金貨でもあります。

素材（品位）	純金（Ｋ24）
重さ（量目）	20g
直径	30ｍｍ
表面デザイン	鳩と水
裏面デザイン	菊の紋章
発行枚数	1,100万枚

重量は20g、材質は純金（K24）で、発行枚数は約1,100万枚と比較的多いものの、純金20gという素材価値を持つことから、現在でも資産性の高い記念金貨とされています。

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天皇陛下御即位記念10万円金貨

1990年（平成2年）、明仁天皇（現上皇）の御即位を記念して発行されました。

素材（品位）	純金（Ｋ24）
重さ（量目）	30g
直径	33ｍｍ
表面デザイン	鳳凰と瑞雲
裏面デザイン	菊の紋章
発行枚数	200万枚

こちらも純金（K24）製ですが、重量は30gと御在位60年記念金貨より多く、発行枚数も200万枚と少ない点が特徴です。

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10万円金貨の価格推移｜発行当時から現在まで

2025年現在、10万円金貨はいずれも額面を大きく上回る価格で取引されています。

しかし、発行当初から高い価値を持っていたわけではなく、10万円金貨の買取価格はこれまで金相場の変動とともに推移してきました。

ここでは、発行当時から現在に至るまで、10万円金貨の価格推移を時代ごとに振り返ります。

発行当時（1980年代後半～1990年）の価格と評価

御在位60年記念10万円金貨や御即位記念10万円金貨が発行された1980年代後半～1990年、金の国内価格は1gあたり1,500円～2000円台を推移していました。

この水準をもとにすると、

• 純金20gの御在位60年記念10万円金貨：約3万円～4万円程度
• 純金30gの御即位記念10万円金貨：約4万5,000円～6万円程度

となり、いずれも額面10万円を下回っていました。

そのため当時は、金としての価値よりも額面10万円という金額そのものが評価の基準となっていたのです。

金相場上昇による価格変化（2000年代～2010年代）

1990年代から2000年頃にかけて、金価格は一時的に下落傾向が続きます。

しかし2000年代以降、世界経済の不安定化を背景に、金は「安全資産」として再評価され、金相場は再び上昇に転じました。

2013年には、国内金価格が1gあたり5,000円を超える水準に達し、この頃から10万円金貨の純金価値は、額面10万円をわずかに上回るようになります。

その後も金相場は4,000円～5,000円台で推移し、特に純金30gの御即位記念10万円金貨は、安定して額面以上の価値を持つ状態が続きました。

現在の価格推移の特徴（2020年以降～）

2019年以降のコロナ・ショックをきっかけに、世界的な金融緩和やインフレ、国際情勢の不安定化が進み、金相場は歴史的な高値圏へと突入します。

2020年初頭には1gあたり約6,000円だった国内金価格は、2025年には約2倍以上となる1gあたり15,000円前後まで上昇。さらに2025年9月には20,000円台に突入し、現在も高水準で推移しています。

この金相場の上昇を受け、10万円金貨の買取価格も大きく上昇し、現在では額面を大きく超える価格帯で取引される状況となっています。

現在の10万円金貨の価値はいくら？

現在の10万円金貨の価値は、金相場を基準に判断されます。

御在位60年記念10万円金貨（20g）と、御即位記念10万円金貨（30g）では、使用されている純金の量が異なるため、価値にも差が出ます。

2025年時点では、

• 御在位60年記念10万円金貨：30万円台後半～40万円台
• 御即位記念10万円金貨：50万円台後半～60万円台

で推移しており、いずれも額面10万円を大きく上回っています。

※実際の買取価格は、金相場や保存状態、付属品の有無などによって変動します。最新の買取価格は以下よりご確認ください。

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10万円金貨の価値を左右するポイント

10万円金貨の価値は、主に次の要素によって決まります。

• 金相場の動向
• 金貨の重量（20gか30gか）
• 保存状態（傷・変色の有無）
• ケースや説明書など付属品の有無

10万円金貨の価値に最も大きな影響を与えるのが金相場の動向です。

10万円金貨は純金（K24）で作られているため、その買取価格は金の市場価格とほぼ連動しており、金相場が上昇すれば金貨の価値も高まり、下落すれば一時的に評価が下がる傾向があります。

次に重要なのが金貨の重量です。10万円金貨には、純金20gの「御在位60年記念10万円金貨」と、純金30gの「御即位記念10万円金貨」があり、使用されている金の量が多いほど地金価値は高くなります。

さらに、保存状態も査定額を左右する要素の一つです。金貨自体に目立つ傷や変色がある場合、買取価格が下がることがあります。

また、ケースや説明書などの付属品の有無も評価に影響し、完品に近い状態ほど高値が付きやすくなります。

このように、10万円金貨の価格推移は、金相場を軸にしながら、重量や保存状態、付属品といった要素を総合的に判断して決まります。

10万円金貨はいつ売るべき？後悔しないための売却タイミング

10万円金貨の売却タイミングを考えるうえで、最も重要な判断材料となるのが金相場の水準です。

2025年現在は金相場が歴史的に高い水準で推移しており、売却を検討しやすいタイミングと言えるでしょう。

実際、価格推移を見ても、ここ数年は金価格が大きく上昇しており、10万円金貨の買取価格も額面を大きく超える水準に達しています。

もちろん、将来的な金相場のさらなる上昇を期待して保有し続けるという選択肢もあります。しかし、金相場は世界経済や国際情勢の影響を受けやすく、短期間で下落に転じる可能性も否定できません。

そのため、「確実に高値圏にある今のうちに売却する」という判断は、リスクを抑えた合理的な選択肢といえます。

特に、相続や整理を目的としている場合や、現金化を急ぎたい場合には、相場が高水準にあるタイミングでの売却を前向きに検討するとよいでしょう。

まとめ｜10万円金貨の価格推移と価値を理解して後悔のない売却を

10万円金貨は、これまでの価格推移を見てもわかる通り、現在では額面10万円を大きく上回る価値を持つ資産となっています。

とくに近年は金相場の上昇により、発行当時には想像できなかった水準で取引されるケースも増えています。

一方で、10万円金貨の価値は金相場の影響を強く受けるため、いつ売るかによって買取価格が大きく変わる点は注意が必要です。

売却を検討する際は、最新の相場を確認したうえで、金貨や記念硬貨の知識を持つ信頼できる専門店で査定を受けることが、後悔しない売却につながります。

お手元の10万円金貨の価値が気になる場合は、まずは現在の相場を把握し、適切なタイミングで判断することが大切です。